猫のドライフードと水分不足|腎臓・尿路・便秘への影響
ドライフードを主食にしている「猫」は、とても多いです。
ドライフードは名前の通り、水分が6〜10%前後と、ほとんど含まれていません。
実質、「水制限の食事」をしていることに近いです。
その上、 水を飲むことがあまり得意ではない猫が多いです。
ドライフードだけを食べていることにより、知らないうちに「慢性的な軽度の脱水状態」になってしまうことがあります。
脱水状態でまず「負担がかかる臓器」の一つが、「腎臓」です。
腎臓は体の中の水分や電解質などのバランスを保ち、老廃物を尿として排泄する働きをしています。
軽度の脱水状態が慢性化すると、腎臓は過酷な状況で仕事を余儀なくされます。
猫では、腎臓の「ろ過」と「再吸収」の機能のうち、尿を濃縮する再吸収機能の低下が比較的早い段階から目立つことがあります。
また、脱水の影響は、腎臓だけでなく下部尿路系(膀胱や尿道など)にも及びます。
実際に、ドライフードを給与している猫では、「尿路結石症」など下部尿路系のトラブルも多いことが問題視されています。
さらに、「消化器官」にも影響があります。
水分が少ないと便が硬くなり、「便秘」になりやすくなります。
ドライフードを食べているシニア猫では、猫が本来持っている特徴に加えて、こうした脱水の問題も重なり、腎臓の働きが低下している子が多く見られます。
この結果、以下のような悪循環が生まれます。
ドライフードの摂取↓脱水↓腎臓への負担↓尿を濃縮する力の低下↓さらなる脱水↓腎機能の悪化
慢性腎臓病で便秘に悩む猫が多いのは、このような背景が大きく影響しています。